今回は、令和5年9月10日の今崎先生のご縁について紹介します。
正信偈の冒頭
親鸞聖人は正信偈の冒頭に、
親鸞は、阿弥陀仏に救われた、阿弥陀仏に助けられたと
2回続けて教えておられます。
帰命無量寿如来
南無不可思議光
引用:『正信偈』
これは2回だけでなく、何回も言いたい、何回も書きたいという聖人の大きな喜びの心です。
何回でも言わずにおれない大きな喜びの心とは、どんな喜びなのかというと、
無明の闇を晴らしていただいた喜びなのです。
無明の闇
無明の闇とは、確実な未来である後生が暗い、ハッキリしない心です。
生きている私たちにとって最大の問題が、後生です。
後生の問題は、生死の一大事とか、後生の一大事といわれます。
これほど大事な問題はほかにないから「一大事」と言われます。
生きているといろいろな問題がふりかかってきますが、ほとんどのことが生きてさえいれば取り返しがつきます。
しかし後生の問題は、取り返しがつかないため「一大事」と言われるのです。
人生においてこれ以上の大きな問題はないのです。
後生暗い心、行く先がハッキリしない心を、無明の闇といいます。
現在の延長が未来ですので、この後生の一大事を解決せず、暗い心を抱えていれば、未来も真っ暗闇です。
超世の悲願
そこで阿弥陀仏は、この後生暗い心を、後生明るい心にしてみせるという、ものすごい誓いを建てておられます。
仏教を聞き求めていると後生暗い心が明るくなった!というときがあります。
「あっ」という一念の瞬間に心がガラッと変わる。
一念は縦の線で表されます。一念で後生明るい心となって、絶対の幸福になれるときが必ずあります。
もし10億円を確実にもらえる!となったら、心はどうですか。
10円や100円しかもっていない人なら、とても明るい心になります。
弥陀仏のお力によって一念で確実な未来がハッキリすることで、後生明るい心となる。これが絶対の幸福であり、「往生一定」とも教えてくださっているのです
超世の悲願
やがて人生の終わりの日がやってくる。
この世のすべての光が消える。
医療が延ばす命は瞬間である。その先、どうなるか。暗い地獄よりも明るい無量光明土でありたい。
そんな願望もなき十方衆生に応えて、
弥陀の誓願を建てられた。
「どんな人もわれをたのめ、必ず平生の一念に絶対の幸福に救い摂り、無量光明度に往生させる」
なんと超世稀有の悲願であろうか。
高森先生
編集後記
普段生活をしていると、私たちは後生の一大事のあることを忘れ、目の前の問題ばかりに心をとらわれてしまいます。
せめて日曜日や、1日のうちのわずかな時間であっても、親鸞聖人の教えを聞き学び、後生の一大事に心をかけたいところです。
大阪会館では定期的に今崎先生のご法話が開かれています。
ぜひご縁を求め、真剣に聞かせていただきましょう。