今回は顕正新聞 平成28年3月15日号より、浄土真宗親鸞会 大阪会館の建立用地がどのようにして発見されたのか、紹介いたします。
大阪会館建立へ 3つの主要路線、駅近く理想の地
会館の建設用地が決定し、「いよいよわれらが法城を」と、大阪は歓喜に沸いている。建物の詳細は検討中だが、大阪市内に堂々たる会館が、雄姿を現す日は近い。
「親鸞聖人のみ教えを聞きひらき、弥陀の本願に摂取していただくための法城。
さらに、「100年先の人たちにも、この無上の法を届ける盤石の拠点に」と、会合のたび大阪学徒は確認し合っている。
会館予定地は大阪市城東区にある。地下鉄谷町線、京阪線、JR線の3つが重なり、大阪各方面から集まりやすい。
野江内代駅(谷町線)からは徒歩4分、野江駅(京阪線)からは7分、間もなく建設されるJR線・野江駅(仮称)からも徒歩5分と、立地面では申し分ない。
会館で最も大事なのは講堂である。用地が縦横の比率1対6と細長いため、閉塞感がないよう天井を高くし、落ち着いて聞ける100畳以上の聞法空間が誕生する予定だ。
建立委員長は、「待ちに待った会館建立の大事業を、ようやくスタートできました。無上仏がご用意くださったこの土地に、聞法・弘教の拠点にふさわしい、皆さんが本当に望まれる会館を、団結して築き上げたいと思います」と意気込む。
足で見つけた
会館用地は5年前より探してきたが、「これは」といえる土地はまれだった。
昨年8月に見つけた旭区の格好の候補地は、最終段階で話が流れた。不動産情報だけでは、他に候補の当てもない。
「あと何年待てば」と皆が落胆する中、東大阪市の池部さんは、町中に立つ「分譲売り出し中」の「のぼり」をコツコツと探し歩いた。
昨年10月、現・会館用地が見つかった。
池部さんは、「駅前によくこんな土地が空いていたものと思います。一目見て『これだ』と思いました」と振り返る。まさに足で見つけた候補地だった。
大阪は、宗教団体と地域住民との摩擦が多く、交渉は慎重に進められた。
だが仲介に入った不動産業者が、3年前に建立された関西西宮会館を知っており、「あの団体なら信用できる」と、地主に太鼓判を押したため、契約はスムーズに決まった。
この地は、かつて織田信長の軍勢から本願寺を護った護法の戦い「石山合戦」の、防御の砦があった場所という。
450年の時を経て、その地に再び南無六字の城が建設される。浅からぬ因縁に、「建立するならぜひここに」と、学徒の心は一つに燃えた。
大阪では、年々、仏法を聞き求める人が増えている。「こうした方々を、温かく迎え入れられる会館を一日も早く建立したい」と、建立委員長は語っている。
編集後記
大阪会館の建立用地はすぐにみつかったわけではなく、多くの人が探していました。
池部さんの諦めずにコツコツと撒いてきた種が、今の会館建立につながったことがわかります。