本日は、令和6年5月16日に浄土真宗親鸞会大阪会館で開かれました、宮本先生のご法話の内容を共有いたします。
親鸞聖人が教えられたこと
今年は、親鸞聖人ご生誕850年の年です。
親鸞聖人の教えられたことは、珍しい教え、ではなく、仏教です。
親鸞聖人は次のように仰っています。
更に親鸞珍らしき法をも弘めず、
引用:御文章
如来の教法をわれも信じ
人にも教え聞かしむるばかりなり
これは親鸞聖人が常に仰っておられたお言葉です。
このお言葉は、親鸞聖人の教えをそのまま伝えていかれた、蓮如上人のお手紙・御文章の最初に書かれています。
蓮如上人と御文章について
御文章は蓮如上人が御門徒の方に書かれたお手紙で、80通を五帖にまとめられたお手紙があります。(五帖御文と言います。)
現代のSNS配信のようなスピード感はなかったかもしれませんが、当時は斬新なアイデアで、お手紙を通して、多くの人に仏教を伝えられました。
蓮如上人の時代に浄土真宗が全国に伝わりました。
大阪城がある場所は、昔、石山本願寺があり、そこで蓮如上人は、大阪の方々に親鸞聖人の教えを伝えていかれました。
蓮如上人の御文章の最初に、書かれたお言葉を説明します。
珍らしき法について
まず「更に親鸞」と親鸞聖人は、ご自分の名前を仰っておられています。「親鸞は」ということです。
「珍らしき法」とは珍しい教えということ。珍しい教えとは、今まで聞いたことがない、誰も話したことがない話、のことで、「弘めず」と言われています。
ですので、親鸞会の講師は誰が話をしても、全員が違う話をするはずはありません。
私が普段話をしないところで話をしたとしても、「先生がかわってもいつもピッタリ同じ話やね」と言われます。
それは講師としては「良かった」と思います。
如来の教法について
「如来の教法」とは、仏の説かれた、教えということ。
「仏」は、死んだ人ではなく、さとりの名前であり、最高無上のさとりのことです。
ですので、仏教は、仏のさとりを開かれた方が説かれた教えです。
この地球上で仏のさとりを開かれた方は、お釈迦様お一人です。
われも信じ
そのお釈迦様の教えを「われも信じ」と言われています。これは、「信知」や「真知」と親鸞聖人は仰っています。
親鸞聖人の教えは、教行信証にすべて書き残されています。
教行信証は、浄土真宗の根本聖典といい、御本典とも言われます。この教行信証に、信知や真知と書かれています。
親鸞聖人は教行信証の中で、「まこと」に知んぬと言われており、お釈迦様の教えがハッキリとわかりました、ハッキリとわかったので、皆さんにも伝えていると仰っているのです。
「ばかり」というのは、それしかありません、ということ。
お釈迦様の教えは、お経としてお弟子方が書き残されています。これを一切経といいます。
親鸞聖人は一切経を何度も何度も読み破られました。
仏教に何が書かれているのかハッキリと分かられたので、皆さんに教えられているのです。
親鸞聖人独自の教えではないのです。
では、仏教に何が説かれているのでしょうか。
仏教に教えられていること
仏教というと、葬式・法事・死んだ人のため、年寄が聞くもの、死んだ後の話、極楽地獄おとぎ話というふうに考えている人ばかりです。
先日20代の人に話をしていて、仏教には生きる目的が説かれていると伝えると、大変驚かれていました。
それくらい仏教に何が説かれているか知られていないのです。
仏教は、◯◯◯◯◯◯を
知ることに始まり、
◯◯◯◯◯◯の解決に終る
と言われます。
◯に入る文字は何でしょうか?
仏教は、始まりがあって、終りがあるのです。
ここにいるみなさんわかられていると思います。
◯の中に入る文字は、
後生の一大事です。
仏教は、後生の一大事を
知ることに始まり、
後生の一大事の解決に終る
後生の一大事がわからないと、
仏教は、始まらないのです。
一切経ではいろいろな説き方をされていますが、この後生の一大事を教えるためでした。
仏教を聞かないと後生の一大事はわかりません。自分で考えてわかったという人は、今日来られている人の中にも、1人もいないと思います。
後生の一大事を知ったらそのままにしてはおけませんので、解決をしなければなりません。
仏教は後生の一大事の解決に終るのです。
この後生の一大事を教えられた例え話、人間の実相についてお話しいたします。
仏説譬喩経の内容です。
お経だけでは難しいので、絵にして教えられています。
後生の一大事についてよく知っていただきたいと思います。
人間の実相についてはこちらの動画でもお話していますので、御覧ください。
編集後記
今回は、宮本先生のご法話が開かれました。
親鸞聖人の教えは、お釈迦様の教え以外になかったこと、お釈迦様が後生の一大事を教えられたことを、聞かせていただきました。
この後は仏説譬喩経で教えられた「人間の実相」の譬え話を通して、後生の一大事について詳しく教えていただきました。
浄土真宗親鸞会大阪会館では、定期的にご法話が開かれています。ぜひ大阪会館で親鸞聖人の教えを聞き学ばせていただきましょう。