11月は、親鸞聖人報恩講が大阪会館で開かれています。
先日行われた宮本先生の御法話を紹介いたします。
報恩講
「報恩」とは、恩に報いるという意味で、「講」は集まりということです。
報恩講は、恩に報いる集まりということですが、では誰の御恩に報いるかというと、親鸞聖人のご恩に報いることです。
親鸞聖人の御恩を知るには、親鸞聖人がどのようなことを教えていかれたのかを知らなければなりません。
親鸞聖人はどのようなことを教えられたのか、それはなぜ生きるの答えでした。
今日はなぜ生きるの答えを、親鸞聖人のお言葉を通してお話しします。
また今日はじめて、大阪会館で仏法を聞かれる方もおられますので、今日のお話を聞いて「私はこの為に生まれてきたんだ」と知ってほしいと思います。
生死の苦海ほとりなし
親鸞聖人は次のように教えておられます。
生死の苦海ほとりなし
高僧和讃
ひさしくしずめるわれらをば
弥陀弘誓の船のみぞ
乗せて必ず渡しける
生死の苦海とは、難度海ということです。
難度海は、人生を渡り難い苦しみの海にたとえておられ、お釈迦様は「人生苦なり」と教えられました。
またお釈迦様は、苦しみを「四苦八苦」というお言葉で教えておられます。
四苦八苦
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四苦とは生苦、老苦、病苦、死苦で、八苦は、この四苦に、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五陰盛苦の四つの苦しみを加えたものです。
生苦は、生きることの苦しみです。
生きているといろいろな苦しみがありますが、一番の苦しみは、生きる意味がわからないことです。
死苦は、死ぬ苦しみですが、親鸞聖人が仏門に入られることになった(求道の原点)も死苦からでした。死んだらどうなるのかわからず、苦しまれ、これ一つ解決したいと出家されたのです。
弥陀弘誓の船のみぞ 乗せて必ず渡しける
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人生の苦しみは果てしがないので「ほとりなし」と言われています。
気の持ちようを変えただけでは、苦しみをなくすことはできません。
この苦しみの人生から、救ってもらうにはどうしたらいいか。
親鸞聖人は、「弥陀弘誓の船のみぞ、乗せて必ず渡しけると教えられました。
阿弥陀仏の本願(お約束)のみが、必ず私たちを絶対の幸福にしてみせると誓われているのです。
編集後記
親鸞聖人から私たちは大変なご恩を受けています。
「なぜ生きる」の答えを知っただけでも、大変幸せなことですが、それだけでは親鸞聖人の御恩に報いることはできません。
親鸞聖人が本当に喜ばれることは、私たちが今生で信心決定することです。
11月は大阪会館でも報恩講が継続して開催されています。
積極的に足を運び、一座一座を大切に求め、信心決定させていただけるよう聞法精進に励みましょう。