今回も前回に引き続き、顕正新聞 平成29年5月1日号より、大阪会館着工時のエピソードを紹介いたします。
未来の学徒育てる会館に
今秋完成予定の大阪会館は、老若男女が真剣に聞法できるよう、様々な工夫を凝らしている。まずその特徴の一つである、20畳以上の子供部屋にスポットを当ててみよう。
なぜ、それだけ広い子供部屋を設けるのか。建立委員の一人は、子育て世代の現状を語る。
現在の大阪顕正室(※今はありません)は、市内の中心ビル街にある。子供部屋に十分なスペースはなく、テレビ座談会など大きな行事になると、乳幼児を持つ4、5家族だけでいっぱいになる。
「おもちゃの取り合いなどでケンカになれば、子供部屋から泣き声が漏れ、参詣者に迷惑をかけてしまいます」
仕方なく、聴聞中でも、外の公園に子供を連れ出すママさん学徒も多い。そのため、子供のいる家庭は、自然と聞法会場から足が遠のきがちだった。「育児という大切なことが、聞法の足かせになってしまってはならないと思います」と、言葉を強める。
老若男女に優しい設計
「子供や若い夫婦が安心して聞法できる会館にすることが、子供たちの仏縁を育み、若い夫婦を支えます。それが何世代にわたって支部を発展させる土台になると思うんです」。建立会合で、こうした意見に皆も賛同し、設計案にはこれまでにない広い子供部屋が盛り込まれた。
大阪会館の講堂は1階の奥にあるので、子供部屋は2階の手前に配置。振動を抑える床材を使って遮音に十分配慮し、オムツ交換ができる多機能トイレを設置するなど、子育て世代に優しい設備を充実させる予定である。
近畿一円の親子が聞法する拠点に
会館用地の付近で、JRの延伸工事が進んでおり、2年後には野江駅(仮称)が完成する。
※JR野江駅は歩いて4分ほどのところにできました。
京阪本線、地下鉄谷町線とあわせ3つの主要路線が近いのも、大阪会館の特徴だ。近畿一円の法友が集うのにさらに便利になる。
兵庫県の尼崎市に住む女性は、最寄り駅から大阪駅まで7分。もうすぐ3歳になる長男の手を引きながら、「子供が一緒なので、電車の乗り継ぎ一つとっても大変。JRの駅ができれば、会館に行きやすくなります」と期待を寄せる。
また、実家が神戸市にある別の女性は、「神戸からも来やすくなります。会館で孫に会えるので、両親も頻繁に足を運ぶと思います」と胸を膨らませる。長女を出産してから、休日には両親や祖母、伯母とテレビ座談会を聴聞している。7月には2人目を出産予定。新たな家族と一緒に会館落慶を迎えたいと話す。
親子行事の企画メンバーでもある学徒は、「近畿の中心部に大阪会館ができれば、関西一円のお母さんたちが聞法に集うのも可能です。母子の宿泊行事なども計画し、交流を深めたい」と語っている。
編集後記
着工以前から親子で聞法できる会館が待ち望まれていたことがわかりますね。
今では老若男女が会館に集い、子供部屋は親子で賑わっています。
親鸞学徒のお子さんを皆で見守りながら、これからも一緒に聴聞させていただきましょう。